『夕映えの道』ドリス・レッシング

最近読んだおすすめの本。

ドリス・レッシングの「夕映えの道」

夕映えの道 ―よき隣人の日記

夕映えの道 ―よき隣人の日記

これはぜひぜひ女性にお勧めしたい!!!

結婚するということ。恋愛をするということ。働くということ。女性が人生において経験するあらゆる出来事を老いるということを主題にすえて書いている小説。

こーゆーことを書いてある本って否が応でも「フェミニズム」という言葉を思い出してしまうけれど、これはそんなことなくて、作者がただただ女性の生き方を描くのがうまいのだとおもう。



同じ作者の「ラブ・アゲイン」も老いるということと恋愛を主題にした小説だけれど、こちらもおすすめ。
より年をとったら、もっともっと共感できるのだろうという気がした。

ドリス・レッシングのすごさは人間の弱さに関する描写に言い訳がないこと。
あまりにぶすぶす刺すものだから、本を読みながら自分の弱さを同時に突きつけられるのだけど、それはみんな同じだよっていうような優しさが暗に含まれてる気もする。
そして、精神的に成熟するということは、目の前にある現実を受け止めることだよって言うんだよね。
どちらの本にしても、とても重厚です。


倒壊する巨塔〈上〉―アルカイダと「9・11」への道

倒壊する巨塔〈上〉―アルカイダと「9・11」への道

ちなみに、こっちもおすすめ。
9.11のテロを起こした首謀者たちを、その生い立ちから解き明かした本。
一瞬で読み終わるよ。